苗作り

米を作り始めて2年めの今年、苗作りからやってみた。子供のころ、苗代(ナワシロ)と言って、田んぼの一角に直接種をまいて苗作りをやっていた時代の記憶しかなかった。言うまでもなく、今は田植機を使った機械植えの時代である。苗は苗箱に土を入れて作る。今さらであるが、苗箱のサイズは規格化され、全国どこでも、どんな田植機を使っても同じものである。そう、苗を作るには苗箱を調達することから始まる。近くのホームセンターでも売っていたが、ひと箱200円近くする。全部で1反5畝(約1、500㎡)ほど作る予定なので、苗箱は25箱は必要だ。「5、000円か、ちょっとするな」。いつも世話になっている近所のTさんに相談すると、知り合いから、使わなくなった苗箱をもらってくれた。感謝。

 5月18日、苗作りが始まった。Tさんからもらった農協の資料に沿って。種もみの塩水選別をやった。桶に規定量の塩で塩水を作り、そこに種を入れ、浮いた比重の軽いものを排除するのが選別だ。種を入れて驚いた。ゼェゼェゼゼェ、ほとんど浮くではないか。この種モミは、昨年初めて自分で作ったものをとっておいたものだ。スカスカなのかな?まぁいいっか。水を追加し、ほどほどのものが浮くまでに塩を薄め、”選別”したことにした。

しばらくの間、水につけ芽が出て種まきとなる。5月24日、苗箱に専用の土を入れ、ひと箱あたり1.5合ほどの種をまき、さらに種が軽く隠れる程度に覆土した。しまった!覆土する前に水をやるのを忘れたのだ。例によって、まぁいいっか。覆土した後で水をかけた。家の前の畑の一角に苗箱を並べ、専用のシートを被せ、終了である。10日ころ経過したあと、恐るおそるシートを剥がし、覗いてみた。だいぶ育ったな。ん?なんだか箱によって背丈が違う。物によって倍くらいの差が出ている。早速Tさんに相談に行った。「そりゃ、水不足だな」「種をまいたとき時、水を溢れるほどやっちょらんやろ」、そういえば、そこまで気をつかわなくなったような気がする。遅まきながらシートを剥がし、すべての箱に水をたっぷりあげた。そんなこんなで、一定のサイズまで育ったのでシートをは剥がし、オープンにした。

 ある日、妻が「苗だけど、なんか元気ないよ」と言う。私はいろんな苗作りの本を読み勉強していた。「苗にはあんまり水ををやっちゃいかんのだ」「元気な苗を作るには、甘やかしてはいかん」と、妻を諭した。その日も暑くなった。夕方、それにしても様子が変だ。先端が茶色くなっているような気がする。念の為写真を撮り、Tさんに相談に行った。Tさんは写真を見るなり「こりゃ水不足じゃ」「枯れよる」「ほよう、水をやらんかい」、私は飛んで帰り、水をたっぷりあげた。10冊の本より、経験者の一言である。

 水やりひとつでも、いろんな流派があることがわかった。朝やり派がいれば、夕方派もいる。葉がしにゃっとなったら、水不足ということはわかっていたが。実際は、全体がしにゃっとなるのではなく、背を伸ばしたまま、葉を巻き始め、上から見ると、細く全体がスカスカになったようになるということだ。

 また、塩水選別でも困った。大分の農協の資料では、比重を1.13として水10ℓで塩2㎏とされている。一方、熊本の友人からもらった熊本農協の資料では、目標とする比重は1.13で同じだが、水10ℓで塩2.6㎏となってるのだ。大分と熊本では塩が違うのか?熊本の塩は大分より3割ほど薄いことになる???

 なんだかんだがあったが、6月23日、無事、田植を済ませることができた。

 

 

 

 

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