餅つき

大分に来て最初の餅つきとなった。と言っても、東京ではもっぱら妻の実家から送られてくる餅を食べていたので、自分たちで餅つきをするのは最初の最初である。餅つきと言えば、杵(キネ)と臼(ウス)を使ってペッタンペッタンやるに限る。ということで、この家に代々伝わる石臼の登場である。小屋の奥に静かに鎮座していたこの臼は、総天然石。この地に多く見られる7万年前の阿蘇火砕流からできた石であるとみられることから、我が家では「ジオパーク臼」と呼ぶこととした。ちなみに、わが豊後大野市は昨年9月に「日本ジオパーク」が認定されたが、あまり盛り上がっていないので、身の回りの物を勝手に”ジオパーク○○”と名付け、一人で盛り上がることとしている。が、認知度が少ない(妻一人)のは、ちと寂しい。

 

石臼を何回も何回もタワシで擦り、お湯で洗うと様になってきた。さてもう一方の、相方の杵であるが、これも小屋の奥からから出てきたものの、木製の年代物であり、虫が食い、ヒビが入った姿を見て、妻から使用を却下された。と言っても杵を手作りする時間と技量を持ち合わせいないため、やむなく市販の杵を求め使うこととした。

 

肝心の餅米は天下の自家製”香り米”である。米作りの師匠、Tさんから種もみを譲り受け、手塩にかけて作ったものだ、まずかろうはずがない。12/30朝8時、一升五合の餅米を、外に置いているカマドストーブで蒸かし早速餅つきが始まった。久しぶりで勝手が分からなかったので、ぺたぺたと小刻みに杵をついていたら、妻が「なんか違うな~」「もっとしっかりついて」と。しからばと力をこめたが、時々臼の端っこにコツン、コツンと当たる。気が付いたら餅に木くずがちらほら。業を煮やした妻が「ちょっと貸して」と私の手から杵を取り上げ、大胆に振りかぶってペッタン、ペッタン。さすが漁師の娘だ、百姓の子せがれと違ってやることが大胆である。

 

数えること百三回?少し口に入れると、ちゃんと餅になっていた。「餅だ、餅だ」。そして九州式の丸餅(丸くない丸もち)に姿を変えた。

 

そして、今日1月1日とあいなった。雑煮にすると、これがすこぶる美味い。とにかく肌理が細かい。舌先に滑らかにからみ、そして、しっかりと粘る。さらにほんのり甘い香りがする。香り米に臼と杵。向かうに敵なしのお餅である。

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