”舌下免疫療法”という花粉症の治療が始まった。そう、この大分の山里にある緒方町でもこのような治療ができるのである。

以前耳に違和感があり、耳鼻科に行こうと思ったが、当然のことながらこの緒方町には耳鼻科・開業医はない。しかし、よく調べると市民病院で３回／週ほどやっているので、受診してみた。花粉症からみでしょう、と言うことでアレルギーの検査をしてもらうと、スギ・ヒノキ・ブタクサのアレルギーがあることがわかった。

まぁ調べなくても自覚症状があるのでわかるのだが、病院とはそういうものらしい。かれこれ３０年近く付き合っている花粉症であるが、この際だから根治にチャレンジしてみることにした。

医者によれば注射と舌下の２種類があることで、私は少しハイカラな雰囲気のある舌下の方を選択した。

最初が面倒であった。どうもこの病院では、この治療は最近始まったようで、周辺の薬局に薬をもらい（買い）に行くと、なんだかんだで電話をしたりしてずいぶん時間がかかった。

ようやく薬をもらうと、これを持って病院に戻れ、というではないか。どうも副作用の懸念から、最初は医師の管理下でやる必要があるとのことだった。

再び病院に戻り、私が持ってきた薬を医師に渡し、そんなに心配なければならないものでしょうか？と聞くと「花粉の抽出液ですが、アナフィラッキシーショックの可能性があるためです」という。「たかが、花粉でしょう・・・」と言いかけながら言葉を飲み込んだ。

そう、たかが花粉ごときに３０年近く苦しめられてきたのはほかならぬ私である。

舌を上に丸めて舌の下というか、裏側に数適垂らすだけであるが、ずーっと毎日続ける必要がある。２０％の人は根治し、８０％の人がなんらかの改善があるという治療法である。

信じる者は救われる、じゃなくて、続けるものは救われる。来年の春が楽しみである。