地割れ

なんと、全国ニュースで流れているではないか。ニュースと言えばNHK、そしてニュースの中のニュースが夜7時のNHKニュースである。昨日5/23(火)、その夜7時のNHKニュースに「朝地町の地割れ」が放送されてしまったのだ。

 

私がこの地割れを知ったのは確か5/21(日)の新聞である。朝地町は山ばっかなので「そういうこともあるだろう」と、特に気にもしていなかった。私の住む緒方町も十分に?山があるのだが・・・とりあえず緒方町には平野もある。そして何を隠そう私の家はその緒方平野の東のはずれになる。

 

そんな朝地町の中の綿田地区には典型的な棚田があり、そのお米は「綿田米」と呼ばれ、ちょっとしたブランド米にもなっている。米作り農家?でもある私は、味では負けないぞ!と、綿田米に少々嫉妬してるのが本音ではあるのだが・・・

 

冒頭、”放送されてしまった”と書いたが、地元のニュースが全国に流れ、いろいろと関心を持ってもらえるのは一面ありがたいと思うのだが、地元民からすれば良し悪しがある。

 

昨年4月のの地震の時など、確かにここ緒方でも大きな揺れがあり、いろいろたいへんだったのは事実なのだが、道路などの被害はほとんどなく、スーパーなども平常通りで平穏な生活を過ごせた。にもかかわらず、県内で広く観光客などが激減し経済活動が長く停滞してしまったのである。

 

話は横にそれるが、熊本地震で住宅が半壊したある人から聞いた話である。被災地のTV放送が地区によって偏りがあり、よくTVに出てくる地区が復旧が優遇されているらしいとか、被災地の中でも様々な感情が交わり合っているようだった。

 

TVの影響は絶大である。今回の地割れでも、東京などの友人より心配する声が相次いだのだ。地割れの場所はといえば、山を二つ三つほど超えた所で、ここから車で30分近くかかる距離である。東京・国立に住んでいるとして、青梅か五日市の山の話の感覚である。生活には特に影響もないので関心が高くはなく、友人からの電話やメールで、逆に私達が「えーそんなに騒ぎになってるの」と驚いたほどである。

 

さてさて、その棚田で地割れが発生しており、地元の新聞やニュースでも連日報じられている。最近の現地調査によれば、地滑りの現象であり過去にも起こった箇所とのことで、地震等の影響はないらしい。加えて私なりに少し分析してみた。

 

グーグルの衛星写真で見るとよくわかるが、朝地町綿田地区はほとんどが山である。その山を切り開き一定の大きさ(おそらく一枚が5畝・500㎡程度)に田んぼとして整地してある。私の所も同じであるが、現代の米作りはトラクターなどの大型機械を使うのが主流である。田んぼは広いほど作業効率は良くなる。したがってやたら畦が高くなり2~3m程度は十分にある。要するに広くするため無理くり整地しているのである。

 

言うまでもなく、その昔は米が命である。水がある所にはくまなく田んぼにした。それどころか私の家の前を流れる緒方井路などは、二百数十年前に上流の原尻の滝の付近から素掘りで人為的に作られた用水路があり、流域はすべて田んぼになっていた。先人の涙ぐましい努力の賜物が水路であり田んぼなのだ。

 

そして田んぼを貫く農道は、一般道と異なりコンクリ舗装である。私達もやっているが、おそらく地元民による手作業で作った道路と思われる。TVで割れた道路を見るとコンクリの厚さも10㎝なさそうな感じに見え少し薄いかな、と感じた。

 

実はこの5月に豊後大野市から「防災ガイドマップ」というものが大きな冊子が全戸に配布された。この冊子に市内全域を区分した地図があり、そこに土砂災害危険個所の表示がある。「土石流」「急傾斜地崩壊」そして「地すべり」と3種の危険表示をがあり、ズバリ現在地割れが起こっている箇所に「地すべり」の危険表示があった。数十年前にまったく同じ場所で地滑りがあったようである。

 

朝地町綿田地区の棚田

市の防災マップ:黒のハッチング部=地滑り危険個所

       赤の囲み部=急傾斜崩落危険個所 


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