蜂の戦争

ミサイルや核実験と、周辺国のきな臭い雰囲気が漂ってきた。ちょうどその頃、我が家を根城とする蜂達の戦争が勃発した。その日の朝、庭掃除をしていた時に異変に気が付いた。白い郵便ポストの前に、無数の蜂が倒れていた。一つひとつ数えると、その数21匹。

 

よく見ると、互いに組み合い殴り合い(正確には噛み合い)の真っ最中。そして上を見上げると、ブンブンと音をたてながら二匹の蜂がぶつかり合っている。蜂の空中戦である。何回かぶつかった後、地べたに落ちていく蜂もいる。どうもスズメ蜂のようだ。ヤバい!

 

私は戦況を正確に把握することから始めた。双眼鏡で見ると、蜂の巣は二階の軒下、隙間の空いたところのようだ。時々白い物を抱えた蜂が、ここから飛びだっている。庭に倒れた蜂を観察すると、二種類の蜂がいる。ひとつは大型のキイロスズメ蜂のようだ。もうひと種類はやや小ぶりのスズメ蜂。

 

状況を整理すると、我が家の軒下の板の隙間にスズメ蜂の巣があり、そこを別の種類のスズメ蜂が襲撃したようだ。そして、その蜂の巣にいる蜂の子(白いサナギ)をさらっているのだろう。ひとつ疑問なのは

、私が目撃した互いに組合い、殴り合っている蜂が同じ種類だったということ。

 

戦国時代の我が国では、自陣の旗を背負い敵味方がわかるようにしていたが、蜂の世界ではそのようなチエは働かないのだろう。どさくさで、敵味方相乱れての戦争っていうところだろうか。

 

戦況を把握した私は防具(帽子に網、手袋)を付けて参戦することにした。武器は小屋に備え付けの蜂スプレーだ。かしこい?私は一毛打尽の戦術を採用した。地べたに倒れて組み合っている蜂にまとめてスプレーをかけた。すごい!少しだけビクビクと動いた後、二匹共まとめて力尽きていく。

 

「卑怯なり」との蜂の声?が聞こえてきそうだが、そんなことには構わず次々とスプレーをかけてトドメをさしていった。その日何度か闘いが繰り広げられた。数えること43匹の戦死者が。ナムアミダブツ

 

自然の世界は過酷だ。弱い者は淘汰される。だが、人の世界にはチエがある。戦争は避けてもらいたい。

戦死者の群れ

地上での殴り合い

隙間から出入りする蜂


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