月食の夜

1月31日の夜9時ころから、何年かに一度の皆既月食になる、ということでTVニュースで話題になっており、「そんなに言うなら見てみるか」と、人並みに関心を持っていた。ところが、今年の冬はなぜか非常に寒い。自宅前の畑には年が明けると、様々な菜の花き始めていく。昨年だったか、その前の年だったか、12月の終わりには既に菜の花が咲いていたくらいである。それが1月も終わりだというのに今年は一向に花が咲かないのである。そのくらい今年の冬は寒い、その夜の天体ショーである。

 

この日は久しぶりに宿泊のお客さんがあった。夕方家に見えられた時から「天気はどうですかね~」と、しきりに空を見上げられていた。残念ながらネットの時系列Yahoo天気図では、既に8時くらいから雨雲が出てき、日付が変わるころから雪に変わることになっていた。私は「どうですかね~」「なんとか持つかもしれませんね~」とかなんんとか期待を裏切らないように心がけていた。客商売は難しい。正直であればいい、というものではないのである。・・・融通の利かない私も少しづつ”成長”しているようだ?。

 

食事が終わった夜8時過ぎから、私は寒さにめげず、何度となく外に出て空を見上げた。そして「まだ月が見えていますよ」と、お客さんへのサービストークを忘れなかった。次第に雲が夜空の月を隠すようになってきた。そしてついに9時近くになるとYahoo天気予報が示した通り、雲が月をすっぽり隠してしまったのである。

 

それでも私は諦めなかった。お客さんには雲で隠れたことを知らせず一人二階に上がっていた。そして何度か目に外に出た時、雲が切れはじめてきたのである。時はちょうど9時30分、その瞬間左下がしっかりと欠けて月が見えたのである。「欠けた月が見えますよ」と薪ストーブの前で談笑していたお客さんを呼びに行った。慌ててお客さんが出てきた。その後に続いて妻も出てきて一斉に空を見上げた。流れる雲の谷間から、時折欠けた月が見えたのである。「欠けてる、欠けてる」。さすがに皆既状態までは続かなかったが、願えば叶うということか。執念の男の本領発揮である。

 

翌朝「昨日は月が見えてよかっただろう」と自慢げに語ったものの、朝食の支度で忙しいせいか妻は「そうだね」と一言・・・。外に出ると一面真っ白になっていた。5~6センチは積もっているだろうか。今年2度目の積雪となった。

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