田んぼの鹿騒動

今年の田植は順調だった。米を作って8年目、苗作りが安定したこともあるだろうし、田植機の運転もまあなんとか人並みになってきたこともあるような気がする。

 

5月下旬の苗作りのころ気温の変化が激しく、30度近い高温の日もあった。かくいう私もカバーを朝方に外し、昼間の強い日射に一気にさらしてしまったため、苗の先端を焼いてしまった。カバーは夕方や曇りの日に空け、ゆっくりと日差しに慣らしていくのがセオリーとのことであった。

 

そんな中、近所のベテラン農家で大失敗を目撃することになった。苗の1/3ほどが白く枯れてしまったのである。カバーの位置が低くい上に、高温の日にそのままカバーを空けずにしていた為の高温障害である。それでも田植えを1週間ほど遅らせ、先端が枯れた苗もほどほど復活していた。人に例えれば自動車に置き去りにされた子供。数時間で生命の危機となる。植物の生命力はかくも偉大なのである。

 

とかなんとか言っている最中に事件が起きた。田植えをして2週間、大雨に備え水路の水が上流で止められ田んぼの土が露出した翌朝、鹿が田んぼに入り一部の苗が食べれていたのである。昨年も同じように鹿に入られたが、今年は派手に食べられている。

 

それでは、ということで山側の一部に電気柵を張った。だがしかし、翌日は同じ田んぼにさらにその倍くらいの足跡があるではないか。やば!少し慌てて電気柵をさらに延長した。そしてその3日後、再び水路の水が止められ田んぼ土が露出した翌朝、無数の足跡が・・・

 

やば!やば!やば!これじゃ苗が全部食べられてしまう。私は周囲の全ての田んぼを見て歩き、冷静に足跡を追跡した。すると、電気柵で囲っていない他の人の田んぼから侵入し、さらに2枚ほど他の人の田んぼ経由して、私の田んぼに到達している形跡があった。

 

私の田んぼは全部で3枚あり、すべてに鹿に入られた。食害は1枚が重症、2枚が軽傷といった感じである。ところがところが、他の人の田んぼには鹿が入った足跡はハッキリあるものの、食べられているところがひとつもない。な、なんと電気柵でおおっていない、下の方の他の人の田んぼから鹿が入り、わざわざ3枚ほど経由して最上段の私の田んぼに目がけて進入しているのである。腹正しいの一言、「食べるんだったら他の人の田んぼでも食べろよ!」と口に出さずに私は叫んだ。

 

気を取り直して、全周囲を電気柵で完全に覆った。さらに色テープも一部併用して張り巡らせた。それから4日ほど経ち、新たな鹿の進入を見えなくなった。食べられた苗も徐々に復活しつつある。

 

それにしても、なぜに私の田んぼの苗だけ食べられたのか?確かに私は除草剤ゼロで限りなく無農薬に近い状態で育て天日干しもやっている。昨年の食味検査でも77点/80点満点というハイスコアをたたき出した。私が鹿だったら迷わず私の田んぼの苗を食べるだろう。ん、それはわかる。で、それが鹿にもわかのか?そして昨年食べた味を、その田んぼを覚えているとでもいうのだろうか?。

 

リタイア後、私はひたすら前向きな人間になった。鹿でも迷わず選ぶ美味しい米を作っているのだと。

立派に育った私のヒノヒカリ苗

田植待ちの私の香米モチの苗

先端が枯れた近所の人の苗


最上段の私の田んぼに無数の鹿の足跡が・・・唖然,騒然,茫然

食べられた苗


張り巡らせた「電気柵」


問合せ

☎:090-6709-0484

☎:0974-27-2054

紅型(ビンガタ)タペストリ

2021年鶴亀

アクセスカウンター
カラコン 通販ダイエットサプリピアス通販モテコン